デジタル採点ソフトを教育現場に投入するメリットとして挙げられるのが、効率アップとそれに伴うコストの削減です。画像データとして答案をパソコンに取り込んだら、設問ごとに並べ直したり1枚ずつめくっていったりといった手間が全てワンタッチで出来ます。スピードが上がるのもさることながら、講師の労力・負担が減ってその分正確性が上昇するという産物もあるでしょう。学習塾であれば採点にかける人員・コストを削減して、別の業務にリソースを割けるという利点もあります。

また人員のスキルによって、担当する設問を的確に分配することによりさらに効率がアップします。たとえば記号問題や語句など正誤が明確なものは新人スタッフに、作文や作図・証明問題など難度の高い設問に関してはベテランスタッフに割り振るといった采配もデジタル採点ソフトを駆使すれば可能です。デジタル採点ソフトによって得られる恩恵は講師側だけではなく、授業・教育のクオリティアップという面で生徒側にも影響を及ぼします。設問ごとの正答率が調べられる機能を活かして、生徒の苦手対策や授業方針の見直しに活用することができるでしょう。

学習塾であれば、個人単位で苦手や得意分野を伸ばすためのカリキュラムを組むことも容易です。答案を分析する機能を用いて、授業の中での学習の狙いが上手く作用しているかどうかも判断できます。特定の設問の正答率が低いのであれば授業の意図が浸透していないとして、カリキュラム・方針を見直すといったことも可能です。表・グラフなど、さまざまな形式で採点データを資料として出力できる点も大いに役立つことでしょう。